私たちの教室の、研修医を含めた以下のメンバーが翻訳に参加して完成しました(敬称略)。思い起こせば、2000年度の研修医のクルズスの一環として一緒に翻訳したのが最初でしたね。また秘書の伊藤さんが体裁の統一に尽力してくださいました。皆様、御苦労様でした。
東英樹、石原明子、伊藤誠治、大島万里子、大田伸彦、大槻一行、金井高広、川合一嘉、熊木徹夫、品川好広、新藤琢生、杉山通、瀬川和久、高林功、竹内浩、竹中吉見、仲秋秀太郎、中西雅夫、中野弘克、中野有美、長谷川史、濱田清、廣江隆弘、古川壽亮、堀士郎、前沢久慈、松井輝夫、安田年伸、山岸勝則、山田明伸、山田敦朗、山田紀美、山西知愛、山本育代、李聖英
EBM医薬品・治療ガイドラインシリーズについて
『向精神薬治療ガイドライン』は、オーストラリアの治療ガイドライン委員会が出版するEBM医薬品・治療ガイドラインシリーズの日本語訳第5巻である。日本では医薬品・治療研究会および医薬ビジランスセンターの編訳により、すでに以下の4巻が既刊されている。
- 抗生物質治療ガイドライン
- 消化器疾患治療ガイドライン
- 鎮痛・解熱治療ガイドライン
- 呼吸器疾患治療ガイドライン
オーストラリアの治療ガイドライン委員会は、政府や認許可当局、製薬企業を含めたあらゆる商業的スポンサーから独立し、出版時点で最新のエビデンスに基づいて幅広いコンセンサスが得られた意見を反映したガイドラインを作成している。『向精神薬治療ガイドライン』は、オーストラリアでは1989年に第1版、1993年に第2版、1995年に第3版が出版されたあと、2000年に第4版として出版された最新バージョンの翻訳である。
医薬品・治療研究会は、真にエビデンスに基づいた中立・公正な医薬情報を医薬専門家向けに提供する月間情報誌"The Informed
Prescriber: TIP"「正しい治療と薬の情報」の編集発行母体である。1986年から出版されており、日本のEBMの草分けといって良い。素晴らしい情報誌ですので、皆さんもご購入されることをお勧めします。
医薬ビジランスセンターは、医薬品とその使用、医薬行政に関して調査研究し情報提供する期間です。本ガイドラインシリーズや、2001年創刊の季刊誌「薬のチェックは命のチェック」の編集発行やセミナー、シンポジウム開催などを通じて、治療関係者および市民に情報を提供している。
『向精神薬治療ガイドライン』について
『向精神薬治療ガイドライン』は元来オーストラリアの全般医general
practitioners(全科についてのプライマリケアを担当する医者)を対象として執筆されたものであるが、なんの、なんの、精神科専門医でも十二分に役立つ深さを持ってかかれている。
薬剤名などはオーストラリアで使用可能な薬剤を対象に書かれているので、日本の現状に当てはまらない面もあるが、日本でもSSRI, SNRI,
非定型抗精神病剤が次々と発売されているので、大変時宜にかなった指針となっている面もある。また、日本で特に注意の喚起が必要な事項について、監修の浜六郎医師(医薬ビジランスセンター理事長)が、
- 抗精神病薬による突然死
- 悪性症候群
- 短時間作用型ベンゾジアゼピンの問題点
- 薬剤性せん妄
について、非常に詳しい訳補を付け加えていただいている。これも本書の大きな利点である。